もう2週間ぐらい経ってしまいましたが、先日 Webナイト宮崎 というイベントで Firestore の話をしてきました!
Webナイト宮崎とは
宮崎のWeb系フリーランス集団 てげほげ が開催しているWeb系勉強会です。実は私もてげほげメンバーです!
以下、発表内容を簡単にまとめていきます。
発表内容
最初に今回話すことを整理。
Firestore におけるデータベース設計について自分が知ってる方法を話します。 この方法がベストプラクティスとは限らないので、もっと良い方法があったら教えてね!
Firestore の簡単なおさらい。すでに他の発表者の方も説明されていたので、ここはサラッと流しました。
今回は、とあるSNSサービスを例にDB設計について考えていきます。
このSNSサービスの機能要件です。とてもシンプルです。
最初にユーザー情報を格納するためのコレクションについて考えます。
今回は users
というコレクションを作り、その中に「1ユーザー1ドキュメント」という感じで追加していく感じにしました。
次に「ユーザーは他のユーザーをフォローすることができる」という仕様を Firestore に落とし込むときにどういう設計があるか?ということについて考えていきます。
いくつか方法はあると思いますが、今回は2つの方法をピックアップしました。
1つ目は users コレクション直下に follows
というサブコレクションを置く方法です。この例だと「aaaaa は bbbbb と ccccc をフォローしている」という状態になります。
2つ目は root 直下に follows
というフォロー情報を管理するための専用コレクションを作る方法です。この例だと「aaaaa は bbbbb をフォローしている」という状態になります。
さて、ここからは機能の実装に入っていきますよ。
まずは「aaaaaさんがフォロー中のユーザーリストを表示する」機能を実装するにはどうしたら良いでしょうか。
「/users 直下に置く」場合について考えましょう。 この例だと「aaaaa は bbbbb と ccccc をフォローしている」という状態になるので、ここは単純に赤枠を見れば良さそうです。
次に「/root 直下に置く」場合について考えましょう。 この例だと「aaaaa は bbbbb をフォローしている」という状態なので、followee = “aaaaa” のドキュメントを抽出すれば良さそうです(赤枠内)。
さて、今度は「aaaaaさんをフォローしているユーザーリスト(=つまりaaaaaさんのフォロワー)を表示する」機能を実装するにはどうしたら良いでしょうか。
こちらもそれぞれのパターンについて考えていきましょう。
まずは「/users 直下に置く」場合を考えてみます。
この例だと「bbbbb は aaaaa と ccccc をフォローしている」という状態になるので、
bbbbbさんはaaaaaさんのフォロワーということになります。
よって、users
コレクション内の follows
サブコレクションを横断して検索しながら、サブコレクションに aaaaa を含むドキュメントを抽出すれば良さそうです。
実はこれ、最近までできませんでした。この資料を作っている最中(2019年4月)に CollectionGroup
という機能がリリースされ、こういった横断的な検索も可能になりました。
- 待ち焦がれたCollectionGroupがCloud Firestoreへやってきた。 - Qiita - 1amageek さんの記事がとてもわかりやすいです
続いて「/root 直下に置く」場合について考えてみます。 この例だと「ccccc は aaaaa をフォローしている」という状態なので、ccccc は aaaaa のフォロワーということになります。よって、follower = “aaaaa” のドキュメントを抽出すれば良さそうです(赤枠内)。こちらは「/users 直下に置く」場合と比べるとだいぶシンプルですね。
最後にまとめ。今回は「フォロー/フォロワー」のようにリレーションシップを Firestore で管理する方法として /users 直下に置く方法と /root 直下に置く例を紹介しました。
/users 直下に置く方法だとサブコレクションを横断した検索ができない、という制約がありましたが、最近できるようになりました!
どちらの方法がベターか?という点については、格納するデータの内容によっても変わってくると思いますが、個人的には直感的にわかりやすい /root 直下に置くほうが好きです。
2019.6.3 追記:/root 直下に置く方法だと Collection の Write 制限で秒間に 500 人以上フォローできないことを 1amageek さんから教えていただきました!
この方法だとCollectionのWrite制限で秒間に500人以上フォローできないので、
— 1amageek (@1amageek) 2019年6月3日
SubCollectionに配置することをお勧めします。https://t.co/ZopF9xTP7E
感想
発表終了後にもたくさんの質問をいただき、割と好評だったという印象です。 Firestore は比較的新しいサービスであり、設計ノウハウなどもまだまだ不足しているなーと感じています。今後も勉強会などで積極的にアウトプットしていきたいですね!!
Webナイト宮崎、次回も参加します👍
Webナイト宮崎Vol.4今回も雰囲気最高だった!! LTも皆さんお疲れ様でした!!
— MICCI (@MICCI_0627) 2019年5月18日
リビルドのお二人もまた待ってます🌴🏄🏻♂️✈️ pic.twitter.com/uLtf1m3m40
▲てげほげmicciさんによるツイート!
発表スライド
- Firestore のデータ設計について - Speaker Deck - スライド全体はこちら