クラスメソッドさんのこの記事を読んでさっそくポチりました。
届いた pic.twitter.com/8YNW2TtVms
— Og🌗エンジニア🏝宮崎 (@koogawa) 2018年3月26日
そして、上記のツイートをしたところ、何人かの方から「読んだ感想を聞きたい(良さそうだったら買いたい)」と反応を頂いたので、自分なりの感想をメモします。
TL;DR
良い本でした。1日で読了できるボリュームです。
この本をおすすめしたい方
- プログラミング教育を小学校でやる理由・目的が知りたい方
- 子どもにプログラミングを教えてみたいけどプログラミングはまったく未経験の方
- 幼稚園〜小学生のお子さんをお持ちの方
各章の内容
感想も交えて順に解説していきたいと思います。
第1章 どうしてプログラミング教育を小学校でやるの?――文科省の資料から読み解く実態
私が一番知りたい内容でした。
- 2020年から始まるプログラミング教育では、プログラミング言語(例えばRuby等)を記述して、プログラムを動かすことは行わない
- コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身につけることが目的
- 具体的な教育方法は不明確
といったことが書かれています。
目的は決まっているけど、具体的な方法は特に決まっていないのですね…。このあたりは各小学校がそれぞれ決めていくのでしょうね。
第2章 保護者は何もしなくてよい? 「プログラミング教育必修化」で変わること、変わらないこと
では、保護者はそれまでに何をするべきなのか?その答えとして
- 特別に何かすべきことはない
- 押し付けるのではなく、興味を持ってもらうこと
といった内容が書かれています。
そして、実際に子供がプログラミングに興味をもったときに使える教材も紹介されています。私は Scratch しか知らなかったので、色々と参考になりました。
第3章 プログラミングは意外と身近でシンプル! 日常にあふれているプログラムを理解しよう
この章で
コンピュータが動く仕組みは「順次」「分岐」「反復」の3つだけ
という、プログラマーにとってはおなじみの話が出てきます。私自身もプログラマーなのでここはサラッと流しました。章末では人工知能についても少しだけ触れられています。
第4章 親子でプログラミングをやってみよう! 子どもの好奇心をくすぐる進め方
この章から幼稚園児、小学生を対象とした実践的な内容になってきます。我が息子はまだ1歳なので、数年後の成長を楽しみにしながら読みました。
教育用コンピュータとして IchigoJam、プログラミング言語は N88-BASICが登場します。思えば私が生まれて初めて目にしたプログラミング言語もこの言語でした。
ちなみに IchigoJam のセットアップ方法は読んでいてとてもワクワクしました。
第5章 お父さんが教えるプログラミング実践編
この章から実際にコードを書いていきます。
PRINT 123
のような基本的な内容から始まり、最終的には IF 文や GOTO 文を組み合わせて簡単なゲームを作成します。
変数の概念や「分岐」「反復」処理が出てくるので、プログラミングを経験したことがない方にとってはやや難しい内容かもしれません。
個人的にこの章で一番大事だと思ったのは「プログラムを少し改造するとプログラムの動きが変わる楽しさを体感する」ことでした。
第6章 子どもが「プログラミングをやりたい」と言い出したら?――中学校・高等学校でのプログラミング教育
この章から中高生向けのプログラミング教育の話になってきます。 ある日子供が「家でプログラミングをやってみたい」と言ってきたとき、親として準備できる環境にはどのようなものがあるのか、とても詳しく書かれています。
インターネットに接続されたパソコンを買い与えるのが最も理想的ですが、最近ではタブレットを使ったり、クラウド上でもプログラミング環境を用意できるみたいですね。ちなみに、Nintendo 3DS や Wii でもBASIC言語を実行できるのは知りませんでした。
第7章 「情報モラル教育」は避けて通れない――子どもたちとITの適切な関係性
インターネットを通じた詐欺や、SNSでの被害にあわないようにするためにはどうしたらよいのか?といったことが書かれています。この辺の内容はやはり親としてはとても気になるところです。本章では実際に利用できるフィルタリングサービスや、動画教材へのリンクも紹介されているので、とても参考になりました。
まとめ
冒頭にも書きましたが、結論としては「買ってよかった」と思える内容でした。 私の息子が幼稚園ぐらいの歳になったら、一緒に IchigoJam を買ってプログラミングを楽しむ、という夢ができました。
将来必修化されるプログラミング教育に不安を抱いている親御さんや、純粋に子どもにプログラミングを教えてみたい方にオススメの一冊です。